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私がこの事務所に入所したのは6年前。恐いもの知らずというか知らぬが仏というか、特許の世界を全く知らない状態でした。入所後は所長や先輩弁理士のご指導のもと、実務と試験勉強に悪戦苦闘、またいっぽうでは自分と同じ名前の病気“痔ろう”とも格闘しながら、なんとか3年目に弁理士試験に合格することができました。

以来、電子回路、制御工学、材料力学の分野を中心にさまざまな案件を担当させていただく中で、私が強く感じることは発明者とのコミュニケーションの大切さです。発明の原理を充分に理解してポイントを見極めることは、明細書を書く上で非常に重要なこと。しかし、いくら専門分野内でも、クライアントの領域は多岐にわたり、正直その場ですぐに理解できないことも少なくないのです。そんな時、“多分こういうことだろうな”と知ったかぶりをしてそのまま進めてしまっては、穴だらけの表面的な明細書しか書けません。ですから面談では“え、そんなこと聞くの?”という冷やかなリアクションを恐れず、“?”と思ったことはすべて伺う。そんなスタイルを貫いています。そしてもうひとつ、特に最近感じることは、クライアントのご要望がより高度に、多面的になっていること。以前は特許を取ること事体が目的だったのに対し、今は権利を守り、訴訟等にも勝ち得る経営戦略の一環としての役割も担っています。そのため発明者のみならず、企業全体の考えや戦略も充分理解し、外国への出願を見据えた明細書づくりなど、広い視野からクライアントの利益を第一に考えた仕事をしていくことが必要だと思いますね。

熱く語ってしまいましたが、こんな私も家に帰れば2児の父。か細い体にムチを打ってわんぱくな息子二人と遊んでいます。楽しみは、妻に土下座して買ってもらった大型テレビで懐かしのアニメを鑑賞することと、地元の人とテニスをやることです。いつか息子達とテニスがやれることを夢みています。